仕事から帰ってくる。
鞄を置く。
上着を脱いで、椅子に座る。
いつものようにテレビをつける。
今日も一日が終わった。
特別なことがあったわけではない。
仕事も無事に終わった。
大きな失敗もなかった。
それなのに、ふと、
「今日も仕事だけで一日が終わったな」
そんなことを思う夜があります。
朝起きて、仕事へ行く。
仕事をして、帰ってくる。
夕食を食べて、少しテレビを見る。
そして眠る。
また次の日が来る。
そんな毎日を繰り返しているうちに、気がつけば50代。
「このまま、ずっとこんな生活なのかな」
ふと、そんなことを考えることがあります。
若い頃は、仕事が生活の中心でも、それほど気にならなかったのかもしれません。
仕事を覚える。
経験を積む。
少しずつ責任のある仕事を任される。
給料が増える。
周りから認められる。
仕事を頑張ることが、そのまま自分の成長につながっているように感じていた時期もありました。
だから、多少疲れていても頑張れた。
休日も仕事のことを考えていた。
仕事のために予定を変えることも、それほど気にならなかった。
それが普通だと思っていたのかもしれません。
でも、50代になると少し違ってきます。
仕事が嫌になったわけではない。
会社を辞めたいわけでもない。
それでも、
「もう少し自分の時間があってもいいんじゃないか」
と思うことがあります。
休日なのに、何となく仕事のことを考えている。
家に帰っても、明日の仕事のことが頭に残っている。
休みの日は疲れて寝ているだけ。
やりたいことがあっても、
「仕事があるから」
と後回しにする。
そんな生活を続けていると、
「自分の時間って、いつあるんだろう」
と思うことがあります。
仕事をしている時間は必要です。
生活のためにも、仕事は大切です。
だから、仕事を軽く考えようという話ではありません。
ただ、
「仕事を大切にすること」と、
「仕事だけを大切にすること」は、
少し違うのかもしれません。
そんなことを考えるようになりました。
仕事が終わった後に、好きな音楽を聴く。
少し散歩する。
本を読む。
自転車に乗る。
運動をする。
何もせず、ゆっくり過ごす。
そんな時間があってもいい。
以前なら、
「そんなことをしている暇があったら、仕事のことを考えたほうがいい」
と思っていたかもしれません。
でも、50代になった今は、
「仕事以外の時間も、自分の人生なんだよな」
と思うことがあります。
仕事をしている自分も自分。
家でゆっくりしている自分も自分。
趣味を楽しんでいる自分も自分。
何もしないでぼんやりしている自分も自分。
どれか一つだけが本当の自分というわけではありません。
長く働いてきたからこそ、少し仕事から離れる時間があってもいい。
そんなふうに思えるようになってきました。
もちろん、いきなり生活を大きく変えることはできません。
仕事を辞めるわけでもない。
働く時間を大幅に変えられるわけでもない。
それでも、ほんの少しなら変えられることがあります。
帰宅してから仕事のことを考えない時間を作る。
休日に一つだけ、自分のための予定を入れる。
仕事とは関係のないことを楽しむ。
「今日は何もしない」と決める。
それだけでもいいのかもしれません。
50代になったからといって、これまでの働き方を全部変える必要はない。
ただ、これまで仕事に向けていた力を、少しだけ自分の生活にも向けてみる。
それくらいでいいのだと思います。
仕事を頑張ってきた時間は、決して無駄ではありません。
ここまで働いてきた。
嫌なこともあった。
疲れた日もあった。
それでも、今日まで続けてきた。
だからこそ、
「これからは少し自分の時間も大切にしていい」
と、自分に許してあげてもいいのかもしれません。
仕事との距離を少し変える。
それは、仕事を投げ出すことではありません。
これからも働いていくために、少し余白を作ること。
そして、仕事だけではない自分の時間を取り戻すこと。
50代になって、そんな働き方を考えてもいい時期なのだと思います。
夜、テレビを消す。
明日の仕事のことを少しだけ忘れる。
そして、
「今日は自分の時間もあったな」
と思える。
ほんの少しでも、そんな夜が増えていけばいい。
仕事は明日もある。
でも、自分の人生も明日も続いていく。
だから、仕事だけに一日を全部渡さなくてもいい。
これまで十分に頑張ってきたのだから。
これからは、仕事と自分の生活との間に、少しだけ距離を作ってみる。
そのくらいの働き方でも、いいのだと思います。
仕事だけで一日が終わる生活に、少し疲れを感じることはありませんか。
仕事を辞めたいわけではないけれど、もう少し自分の時間も大切にしたい。そんな時は、仕事との距離感を少し見直してみる方法があります。
プライベートとのバランスや、心に余裕を作る働き方、仕事を辞める以外の選択肢など、50代からの働き方を具体的に整理してみたい方は、こちらの記事をご覧ください。
