✴️ 行程概要
- ルート:大船 → 熱海 → 沼津(熱海で乗り換え)
- 所要時間:約1時間30分
- 天気:曇り
- 交通メモ:
- Suicaは熱海まで。沼津はJR東海エリアなので紙切符推奨。
- Suica利用時は沼津で精算が必要。
🚋 大船から熱海へ――旅のはじまり
朝、鎌倉の空はどんよりとしたグレー。
人の流れの中で、大船駅のホームに立つと、潮の匂いと鉄の匂いが混じった空気が鼻をかすめた。
電車がホームに滑り込む音に背中を押されるように、座席へと身を預ける。
スーツケースを抱えた観光客、静かにスマホを眺めるビジネスマン、
そして自分はただ、少し遠くへ行きたい50代の一人旅。
車窓を流れる街並みが徐々に海沿いへ変わっていく。
トンネルを抜けるたびに潮風が窓の隙間から入り込み、
そのたびに、日常の重さが少しずつ溶けていくようだった。
小田原で一気に乗客が増え、空気がざわつく。
湯河原でまた静まり返り、ふと気づくと体が沈むような柔らかいシートの心地よさに、
知らぬ間にまぶたが落ちていた。
🚉 熱海で乗り換え、東海エリアへ
熱海に着くころには、車内はだいぶ空いていた。
乗り換えホームの階段を上がると、湿った潮の香りと温泉街の空気が混じり合っている。
ここでJR東海の列車に乗り換え、浜松方面へ。
わずか20分ほどの区間だが、空気ががらりと変わる。
車内から見える街並みは、観光地というより“暮らしの町”。
洗濯物が揺れ、古びた商店街の看板が目に入る。
旅の華やかさではなく、静かな生活の息づかいを感じる時間だった。
🏖 沼津港までの散歩
沼津駅に到着。
目的地の沼津港までは約2キロ弱。
伊豆箱根バスもあるけれど、今日は歩くと決めていた。
何度も訪れた場所だから、焦る必要はない。
ちなみに、沼津駅から沼津港までは伊豆箱根バスでも行ける。
運賃は200円で、SuicaなどのICカードも利用可能。
ただし、一部のEV(電気バス)車両ではIC未対応の場合があるので、
乗車前に運転手さんか観光案内所で確認を。
まあ、現金を持っておけば間違いない。
駅前通りを抜け、川沿いへと出る。
信号待ちの間に感じる潮風。
車が通り過ぎるたびに、どこか懐かしい潮の香りが混じる。
途中、観光客らしきカップルが地図を見ながら笑っている。
歩くリズムに合わせて、気持ちがゆるむ。
こういう“移動の間”こそ、旅の醍醐味かもしれない。
早足で約30分、港の看板が見えてきた。
🍚 海鮮丼専門店「伊助」
港に着くと、潮の香りが一気に濃くなる。
立ち寄ったのは、行きつけの「海鮮丼専門店 伊助」。
店内は木の温もりが残るカウンター席。
観光客が多いのに、どこか地元の食堂のような落ち着きがある。
注文したのは――
- 地魚三種丼(1,980円)
- 自家製あら汁(280円)
丼には新鮮なネタが光り、あら汁の湯気が顔に心地よくあたる。
最初の一口で、体の芯が温まるような感覚。
「やっぱり、ここまで来てよかったな」と素直に思った。
店の外に出ると、空はまだ曇り。
だけど、満たされた気持ちは不思議と晴れていた。
🦸♂️ 帰り道とキン肉マンミュージアム


帰りは狩野川沿いを通って駅方面へ。
曇り空の下でも、川面が銀色にきらめいている。
途中、去年7月ぶりにキン肉マンミュージアムに立ち寄った。
中に入ると、懐かしいフィギュアや原画が出迎えてくれる。
展示も少し変わっていて、思わずフェイスタオルを購入。
あの頃、夢中で見ていたヒーローたちが、今も変わらず立っている。
気づけば、海鮮丼よりも長居していた。
50代おっさんには、キン肉マンはやっぱり“胸アツ”だ。
懐かしさと少しの切なさが混じった、不思議な時間だった。
🌇 旅の終わりに

沼津はこれまで何度も泊まりで訪れたけれど、
日帰りでも十分に満たされる町だと、あらためて感じた。
港の匂い、商店街のざわめき、川沿いの風、
そして、子どもの頃に戻れる小さなミュージアム。
曇り空の下で過ごした短い一日。
それでも心は、確かに軽くなっていた。
次は――自転車で来よう。
そう思える町が、またひとつ増えた。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
※この記事の本文は筆者が執筆した実体験・感想をもとにしており、読みやすさ・構成の整理のため、AIによる文章補助を一部使用しています。
内容に関する最終的な責任は筆者にありますが、文脈や表現の一部にAI由来の再構成が含まれる可能性があることをご了承ください。

