― 開き直りの中にある、ほんとうの強さ ―
あの頃のぼくへ
「もっと頑張らなきゃ」と、自分を追い詰めていた日々を覚えていますか。
仕事を辞めたいほど苦しかったのは、向いていなかったからではありません。
ただ、頑張り方を少し間違えていただけなんです。
あの頃のぼくは、毎日が戦いでした。
人に認められたい、失敗したくない、期待に応えたい。
その気持ちが空回りして、余裕なんてひとつもなかったと思います。
でも今ならわかります。
「頑張る」と「無理をする」は、似ているようでまったく違うんです。
力を抜いたら、仕事が長く続いた
頑張ることは悪くありません。
けれど、**「頑張らない勇気」**を持てるようになって、ぼくの働き方は変わりました。
ある朝、いつものように出勤前にコーヒーを飲みながら思いました。
「もし今日、何も頑張らなくても、きっと地球はちゃんと回るよな」と。
その瞬間、肩の力が抜けました。
そこから少しずつ、“ちょうどいい力の入れ方”を覚えたんです。
完璧じゃなくていい。
ときどき失敗してもいい。
疲れた日は、早く帰って風呂に入って寝ればいい。
そうやって自分をゆるめたら、不思議と仕事が続くようになりました。
以前よりも冷静に人と話せるようになり、焦ってミスすることも減りました。
まわりから見れば「力が抜けた人」に見えるかもしれません。
でも実際は、やっと“長く走れるリズム”を見つけたんです。
開き直っても、やるべきことはやる
開き直ると言っても、全部を投げ出したわけではありません。
最低限の仕事と、最低限のあいさつだけは、ちゃんと続けています。
それさえ守っていれば、職場の空気も悪くならないし、自分への信頼も保てます。
完璧を目指すと疲れますが、「これだけは守る」という小さな基準があると心が安定します。
ぼくにとってそれが、「きちんと働いて、ちゃんとあいさつをする」ことでした。
たったそれだけでも、毎日を積み重ねていくうちに、不思議と誇りが戻ってくるんです。
頑張らない人ほど、しなやかに強い
「頑張らない」と聞くと、手を抜いているように思われがちです。
でも実際は、そうじゃありません。
本当に長く働ける人は、力の入れどころを知っている人です。
自分を追い込みすぎず、余白を残しておく。
それが、結果的に継続力になります。
ぼくは今、清掃の仕事をしながらブログも書いています。
朝は早いし、体も使います。
それでも続けられているのは、「今日はこれでいい」と思える日が増えたからです。
一日の終わりに、自分を責めるよりも、
「今日もなんとかやったな」と笑えるほうが、ずっと健康的だと感じます。
結局、開き直ったもん勝ち
無理をしていた頃のぼくは、「まだ頑張れる」と言いながらどこかで限界を感じていました。
でも、ある日ふと思いました。
「もう無理に頑張らなくていいや」って。
それから、心がすっと軽くなりました。
朝の風が気持ちよくなり、コーヒーの味が少しだけ濃く感じるようになりました。
その小さな変化の積み重ねが、日常を救ってくれるんです。
今のぼくが言えるのはこれだけです。
結局、開き直ったもん勝ちです。
頑張れない日があってもいい。
休んでも、サボっても、また明日やり直せばいい。
人生も仕事も、少し力を抜いたほうが、案外うまくいくものです。
頑張らない＝諦めではなく、整える力
頑張ることをやめるのは、逃げではありません。
自分を守りながら続けるための、整える力です。
もし今、誰かが過去のぼくのように苦しんでいるなら、
その人に伝えたいのはこの一言だけ。
「頑張らなくても、ちゃんと続けられるよ。」
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