移動のはじまり
天気の良い休み。
特別な予定はない。
でも、家にいるのは少しもったいない気がした。
どこか出かけたい。
遠くなくていい。
気張らなくていい。
自転車という選択肢も頭に浮かんだが、今日は寒い。
風に当たる気分でもない。
そうなると、自然に電車になる。
前から気になっていた**千葉都市モノレール**に、乗りに行くことにした。
理由はそれだけ。
観光でも用事でもないが、それで十分だった。
最寄駅から各駅電車に乗り込む。
特急も一瞬考えたが、調べてみると所要時間に大きな差はない。
だったら、安い各停でいい。
急ぐ理由はどこにもない。
平日の昼間だからか、車内はガラガラだった。
シートの端、窓側のベストポジションを確保できた。
この位置に座れるかどうかで、移動時間の質はかなり変わる。
座る場所ひとつで、気分は案外簡単に上向く。
走り出した電車の揺れに身を預けながら、外の景色を眺める。
知らない街を通り過ぎていく感覚は、何度味わっても悪くない。
しばらくすると、車内に人が少しずつ増えてきた。
それを見て、次は特急でもいいかもしれないな、と思いはじめる。
その程度の考えごとをしている時間が、ちょうどいい。
まあ今日は、天気がいい。
それだけで、だいたいのことは許せる。
途中で電車が緊急停止した。
一瞬、車内の空気が止まる。
以前にも電車旅で同じようなことがあった気がする。
滅多にあることじゃないとは思うが、なぜか自分は当たる。
運がいいのか、悪いのか。
安全確認が終わり、何事もなかったように再び走り出した。
千葉に着く
千葉に到着し、モノレールに乗り換える。
高架にぶら下がるように走る車両は、やはり少し独特だ。
視界が高く、街を上からなぞっていく感覚がある。
目的地は**千葉ポートタワー**。
もともとはモノレールに乗ることが目的だったが、
せっかくなら、どこか一か所くらい降りてみようと思った。
**千葉みなと駅**で下車。
ポートタワーまでは徒歩10分ほど。
数字で見ると短いが、初めての道は少し長く感じる。
初めて行く場所は、いつも少し不安になる。
ちゃんと辿り着けるだろうか、と。
地図を何度か確認しながら歩く。
でも距離が近いことと、遠くからでも目立つ建物のおかげで、迷うことはなかった。

入場券を購入し、エレベーターで4階の展望フロアへ。
扉が開くと、視界が一気に広がる。
しばらく景色を眺め、どこから来たのか、どの方向へ帰るのかを確認する。
長居はしない。
一周して、十分だった。

かえって心を落ち着かせることもある。

ただ、今日はここから眺めていた。

距離を置くと、ちゃんと形が見える。

でも、確かにここで誰かが今日を生きている。
展望デッキをあとにし、1階でおみやげをひとつ買う。
誰かに渡す予定はない。
今日ここに来た証拠のようなものだ。
そのまま帰路につく。
行きと同じ道を戻るだけだが、気分は少し違う。
今回は、千葉モノレールに乗ることが目的だった。
それだけでは少し物足りない気がして、
急きょ思いついた千葉ポートタワー。
結果的に、行ってよかった。
予定通りに動かなくてもいい。
途中で決めてもいい。
急な予定変更ができるのも、
ひとり旅のいいところだ。
帰りの電車は夕陽が眩しかった。
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